楽器
三味線の買取
上限の目安と実際の買取額は大きく違う。象牙のばちは扱える業者が限られる

母や祖母が習っていた三味線が、ケースに入ったまま残っていることがあります。三味線は、種類と材質、付属品で値段が大きく変わる楽器です。
この記事では、業者が公開している相場と実際の買取の例を並べて、どのくらいを見込めばよいかと、象牙のばちを売るときの決まりをまとめます。
相場の目安と実際の例
買取の一括査定サービスを運営するおいくら(マーケットエンタープライズ)は、三味線の相場の目安を次のように示しています。
| 品物 | 目安 |
|---|---|
| 津軽三味線 太棹 紅木 | 約300,000円前後 |
| 長唄三味線 細棹 | 約102,000円前後 |
| 地唄三味線用の象牙のばち | 約150,000円前後 |
出典:おいくらの三味線の買取の解説。執筆時点の目安で、実際の買取価格とは違う可能性があるとされている。
一方、同じ会社が運営する「高く売れるドットコム」で公開されている実際の買取の例は、次のとおりです。
| 品物 | 状態 | 買取額 | 日付 |
|---|---|---|---|
| 津軽三味線 太棹 紅木 丸太胴 ばちつき | 良好 | 10,000円 | 2026年9月12日 |
| エレキ三味線 付属品セット | 一般中古 | 18,000円 | 2026年8月2日 |
出典:高く売れるドットコムの和楽器の買取のページ。2026年10月22日に確認。
同じ「紅木の津軽三味線」でも、目安の約300,000円に対し、実際の例は10,000円でした。目安は条件のそろった品の上限と考え、実際の額は査定を受けるまでわからないと見ておくのが無難です。
値段の決まり方
おいくらと高く売れるドットコムの解説では、次の点が挙げられています。
- 種類:太棹(津軽三味線など)は、中棹や細棹より査定額が高めとされています。
- 棹の材質:紅木が挙げられています。
- 皮の状態:皮の状態は大事な査定の項目で、傷や汚れ、破損は減額の対象になるとされています。
- 付属品:ばちや駒など、演奏に使う付属品がそろっていると高くなりやすいとされています。演奏に使わない付属品は、あまり上乗せにならない可能性があるとされています。
象牙のばちや部品
古い三味線のばちや糸巻きには、象牙が使われていることがあります。
環境省の案内では、象牙のカットピースや製品を事業として扱うには、一般財団法人自然環境研究センターへの事前の登録(特別国際種事業)が必要です。おいくらも、象牙を扱えるのはこの登録をした業者だけなので、売る前に業者に確かめるよう勧めています。
環境省は、法律に反するおそれのある取引を控えるよう求めています。象牙かもしれない部品は、フリマアプリなどで個人に売らず、登録のある業者に見てもらいます。
手元の三味線を分ける
| 手元の三味線 | 考え方 | 次にやること |
|---|---|---|
| 太棹(津軽三味線など)で、付属品がそろっている | 値がつきやすい | 和楽器を扱う業者に、付属品ごと見てもらう |
| 象牙らしいばちや糸巻きがある | 扱える業者が限られる | 特別国際種事業の登録がある業者か、先に聞く |
| 皮が破れている | 減額の対象 | 直す前に、まず今の状態で査定を受ける |
| 種類も材質もわからない | 自分では決めにくい | 写真を撮って、複数の業者に見てもらう |
おいくら・高く売れるドットコムの公開情報と、環境省の案内をもとに、ねうち帖がまとめた。
参考にした資料
いずれも2026年10月22日に確認。
